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ブログ移転について

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アメーバ・ブログ「ワインの文化」(http://ameblo.jp/wine66/

に移転しました。


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単一畑のリースリングで造るシュタインベルガー [ドイツ]

ヒュー・ジョンソン著「ワイン物語(中)」(2008年、平凡社)によると、三十年戦争によってドイツのワイン産業は壊滅的な被害を受けました。ワイン産業の復活にいち早く取り組んだのは教会でした。教会は植えつけるぶどうの品種として、栽培が容易で収穫量の多い品種ではなく、質の高いワインを造ることができるリースリングを選びました。

ラインガウ地域のハッテンハイム(Hattenheim)という村にシュタインベルグ(Steinberg)というぶどう畑があります。シュタインベルグは古くからエーベルバッハ修道院(Kloster Eberbach、http://kloster-eberbach.de/ )が所有していました。

三十年戦争(1618年〜1648年)のとき、スウェーデン王グスタフ・アドルフはドイツ(神聖ローマ帝国)に攻め込んだ際にエーベルバッハ修道院を本拠地として使いました。兵士たちが占拠していた間に、修道院の酒蔵にあったワインは飲みつくされ、ぶどう畑も荒れ放題になったことと想像されます。

三十年戦争後にシュタインベルグにリースリングを植え付けたのは、シトー会修道院の人々です。シュタインベルグで収穫したぶどう(リースリング)から造ったワインは、畑の名前にerをつけてシュタインベルガー(Steinberger)と呼ばれます。フランス・ワイン風に解釈するとモノポールです。シュタインベルガーは素晴らしいワインで、ドイツ帝国の鉄血政策で知られる宰相ビスマルクが愛飲したというお話しがあります。

エーベルバッハ修道院は、1136年に創立され、1803年まで続きました。現在は修道院もワイン醸造所もヘッセン州が運営しているようです。

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ドイツに13のワイン産地 [ドイツ]

ドイツはぶどうの栽培が難しい冷涼な気候にもかかわらず品質の高いワインを一生懸命に造っている印象があります。

EUのワイン法で「テーブルワイン」に相当するドイツのワインはTafelwein(ターフェルヴァイン)とLandwein(ランドヴァイン)ですが、これらのポピュラーなワインの生産量はわずかです。

ドイツのワインのほとんどは特定地域で栽培されたぶどうだけを使う質の高いワインです。ドイツの高級ワインはQbA(クーベーアー)とPradikatswein(プレディカーツヴァイン)に分類され、プレディカーツヴァインはさらにぶどうの糖度によって6つに分類されています(http://wine001.blog.so-net.ne.jp/2011-10-16)。

QbAはQualitaetswein bestimmter Anbaugebiete(クヴァリテーツヴァイン・ベシェティムター・アンバウゲビーテ)の略です。Qualitaetsweinは「クオリティの高いワイン」、bestimmterは「特定の」、Anbaugebieteは「栽培地域」という意味です。

特定栽培地域は13あります。そのうち11地域は南ドイツにあります。残り2つの地域は旧東ドイツに属していた地域です。
 
 ドイツ ワイン 地図90.png

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シュペートブルグンダーはピノ・ノワール [ドイツ]

この6月に南ドイツに行きます。フランクフルトやミュンヘン、ケルンなどを回る予定です。

ドイツと言えば飲み物はビール、ワインなら甘口の白ワインというイメージがあります。

ドイツは甘口ワインだけでなく、辛口の白ワインも造っています。生産量で言えば辛口は甘口の2倍強も造られています。

ドイツには赤ワインもあります。使われている品種はシュペートブルグンダー(Spätburgunder)です。シュペートは「遅い」、ブルグンダーは「ブルゴーニュ」です。シュペートブルグンダーはピノ・ノワールのドイツ名です。

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伝統的方法で造るクレマン・ダルザス [フランス]

クレマン・ダルザス(Cremant d'Alsace)はアルザス地方で造られるスパークリング・ワインです。使われるぶどうは主にピノ・ブラン(Pinot Blanc)ですが、ピノ・グリ(Pinot Gris)やピノ・ノワール(Pinot Noir)、シャルドネ(Chardonnay)も使われます。しかし、ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)とシャスラ(Chasselas)だけは使われません。

白ワインの代表的な品種として各地で栽培されているシャルドネは、アルザスの白ワインのラベルには記載できません。しかし、クレマン・ダルザスには使うことができます。

「クレマン」はシャンパーニュ地方以外のフランスで造られるスパークリング・ワインを言います。造り方はシャンパンと全く同じです。

スパークリング・ワインは発酵が済んだワインに糖分を加え、2次発酵させて造ります。2次発酵はボトル内またはタンク内で行います。シャンパンはボトル内で2次発酵させます。タンク内で2次発酵する方法はシャルマ方式(Charmat Method)と呼ばれ、コストが下がります。

以前はボトル内で2次発酵させる方法をMethode Champenoise(シャンパーニュ方法)と呼んでいました。しかし、1980年代末にEUのワイン法がMethode Traditionelle(伝統的方法)という言葉を定め、シャンパーニュ以外のフランスで造られたスパークリング・ワインはクレマンと呼ばれるようになりました。

クレマン(Cremant)は気泡がCremeux(クリーミィ)さを感じさせることから来ている名前です。かつては微発泡のワインを指す言葉でした。

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アルザス・グラン・クリュの4品種 [フランス]

アルザスには51のグラン・クリュ(Grand Cru)が設定されています。アルザス・ワインは8品種のぶどうを使うことができますが、アルザス・グラン・クリュを名乗るワインが使えるぶどうは次の4品種です。

・リースリング(Riesling)
・ゲヴュルツトラミネール(Gewurztraminer)
・ピノ・グリ(Pinot Gris)
・ミュスカ(Muscat)

これらの4品種はアルザスで作られる2種類の甘口ワインにも使われています。。

・ヴァンダンジュ・タルディヴ(Vendanges Tardives)
・セレクション・ド・ノーブル(Selection de Grain Nobles)

ヴァンダンジュ・タルディヴは直訳すると「遅摘み」です。収穫時期を遅らせることで糖度の上がったぶどうを使う甘口ワインです。セレクション・ド・ノーブルは直訳すると「粒よりの高貴なぶどう」という意味で、貴腐ワインです。

アルザスの東にはライン川が流れています。ライン川の西側はドイツでは最も南のワイン産地であるバーデン(Baden)です。

アルザスは北緯47.5?49度に位置します。アルザスとバーデンはほぼ同じ緯度に位置しますが、ワイン造りに大きな違いがあります。アルザスでは甘口ワインを除くと、ほとんどのワインでぶどう果汁に糖分を加える補糖(シャプタリザシオン、Chaptalization)を行っています。これに対し、ドイツのワイン法はぶどうそのものの糖度にこだわり、高級ワインでは補糖を禁じています。

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アルザス・ワインにつかうぶどう8品種 [フランス]

アルザスはライン川とヴォージュ(Vosges)山脈に挟まれた平原です。アルザスは1648年まで神聖ローマ帝国に属していましたが、三十年戦争、普仏戦争、第一次世界大戦、第二次世界大戦と、戦争のたびにドイツ領になったりフランス領になったりを繰り返しました。

アルザスはフランスとドイツの両方から影響を受けています。ワインに使われるぶどうは8品種の名前にもドイツ語とフランス語が混じっています。

・リースリング(Riesling)
・ゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer
・ピノ・グリ(Pinot Gris)
・ミュスカ(Muscat)
・ピノ・ブラン(Pinot Blanc)
・シルヴァネール(Sylvaner)
・シャスラ(Chasselas)
・ピノ・ノワール(Pinot Noir)

リースリングは栽培面積と知名度の点でドイツを代表するぶどう品種と言えます。ゲヴュルツトラミネールはウムラウトの付いたüを含む名前そのものがドイツを感じさせます。Gewürzは「スパイス」を意味するドイツ語です。

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品種を記載するアルザスのワイン [フランス]

欧州のワインは「どこで造ったか」を重視し、産地の名称をラベルに記載しますが、ぶどう品種は記載しないのが普通です。これに対し、カリフォルニア、オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど、いわゆるワインの新世界では「どんなぶどう品種で造ったか」を重視します。

使ったぶどうの品種をラベルに表記しているワインをヴァラエタル・ワイン(Varietal Wine)と言いますが、その発祥の地はカリフォルニアです。

現在は質の高いワインで知られるカリフォルニア州ですが、禁酒法が解禁された直後のぶどう畑は荒れ放題でした。そこで、カリフォルニア大学デービス校に在職していたメイナード・アメリン(Maynard Amerine)はカベルネ・ソーヴィニョンやメルローやシャルドネなどの栽培を広めることを指導しました。

高貴なぶどう品種を使い、それをラベルに記載したヴァラエタル・ワインはカリフォルニアからオーストラリアやニュージーランドや南アフリカなど、いわゆるワインの新世界に広がりました。

アルザスはフランスの中では例外的にぶどう品種をラベルに記載します。そこには、どんな事情があったのでしょうか。私にとってワインにまつわるなぞの一つです。

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アルザスのワインは白が9割 [アルザス]

フランスの東端に位置するアルザス(Alsace)地方は、ドイツとスイスに接しています。現在はフランスの領土ですが、歴史を見るとドイツ領になったりフランス領になったりしています。西はヴォージュ山脈(Vosges)、東はライン河です。ライン河を渡るとドイツ領になります。

アルザス地方には三つのAOC(原産地統制呼称)があります。

 アルザス(Alsace)
 アルザス・グラン・クリュ(Alsace Grand Cru)
 クレマン・ダルザス(Crémant d'Alsace)

アルザスは1962年に成立したAOCで、赤、白、ロゼを造っています。アルザス・グラン・クリュは1975年に成立したAOCで、造るのは白のみです。クレマン・ダルザスは1976年に成立したスパークリング・ワインのAOCです。

アルザス地方全体では、白ワインの生産量がほぼ9割を占めています。赤は約1割、スパークリング・ワインはごくわずかです。
 フランス.png


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オー・メドックの第5級 [フランス]

6月下旬に成田-パリ間で利用したエールフランス航空でサービスされていた赤ワインはボルドーとローヌとの2つの銘柄でした。ボルドーの赤ワインは「オー・メドック シャトー・カントメルル2008 第5級グラン・クリュ・クラス」(Haut-Médoc Château Cantemerle 2008 5ème Grand Cru Classé)です。

ボルドー地方のAOCの一つであるオー・メドックにあるシャトー・カントメルルが造ったワインです。使われている主なぶどう品種はカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローです。

シャトー・カントメルルの所有権は何度か変わっています。最近ではSMABTP(Les Mutuelles d'Assurance du Bâtiment et des Travaux Public)が1980年に買収し、設備を改修、ワインの品質が安定したと言われます。SMABTPはフランスの保険会社です。

エールフランス航空が配布しているワインリストに記述されている説明によると、シャトー・カントメルルは1855年にボルドーで行われた最初の格付けでは選に漏れたが、その後、第5級に加えられたとあります。おそらくは活発なロビー活動があったと想像します。
 
カントメルル.jpg 

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クローズ・エルミタージュのシラー [フランス]

成田-パリ間で利用したエールフランス航空で、サービスされた赤ワインはローヌとボルドーの2つの銘柄でした。ローヌの赤ワインは「クローズ・エルミタージュ レ・メゾニエ2011 M.シャプティエ」(Crozes-Hermitage Les Meysonniers 2010 M.Chapoutier)です。

M.シャプティエ社が北部ローヌのAOCであるクローズ・エルミタージュのシラーで造った赤ワインです。このワインのラベルには点字も打たれています。

M.シャプティエ社はローヌの北部と南部に、合わせて350ヘクタールの畑を持ち、1999年から有機農法によるぶどう栽培に取り組んでいます。
Les Meysonniers.jpg

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マコン・ヴィラージュのシャルドネ [フランス]

6月下旬に成田-パリ間で利用したエールフランス航空。サービスされた白ワインは「マコン・ヴィラージュ2011メゾン・ルイ・ジャド」(Macon Villages 2011 Maison Louis Jadot)という銘柄でした。

「マコン」という名のつくAOC(原産地統制呼称)が4つ存在します。マコン(Macon)、マコン・シュペリュール(Macon Superieur)、マコン+村の名前(例えば、Macon-Prisse) 、マコン・ヴィラージュ(Macon Villages)です。マコン・ヴィラージュはシャルドネによる白ワインのAOCです。(http://wine001.blog.so-net.ne.jp/2013-01-18

エールフランス航空がサービスしていたのは、ルイ・ジャッド(Louis Jadot)社が手掛けたマコン・ヴィラージュの2011年ものです。ルイ・ジャッド社はブルゴーニュで活躍するネゴシアンの最大手です。

「マコン・ヴィラージュ2011メゾン・ルイ・ジャド」のお値段を調べてみたら、米国では16ドルほどでした。
Macon Villages.jpg 

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シベリア上空でドゥーツのシャンペン [フランス]

6月下旬、成田とパリとの行き来でエールフランス航空を利用しました。機内では4種類のワインがサービスされていました。

離陸して約2時間後、シベリア上空を飛行中に、ワインやジュースなどのサービスが始まりました。まず、シャンペンをいただきました。シャンペンは「ドゥーツ・ブリュット・クラシック」(Deutz Brut Classic )という銘柄のものです。ドゥーツ社はシャンパーニュ地方のほぼ中央に位置するAy村でシャンパンを造っています。

アメリカの歌手、マドンナはドゥーツ社のプレステージ・キュベ(吟味したぶどうの一番搾りで造るシャンペン)を愛飲しているそうですが、私が味わった「ドゥーツ・ブリュット・クラシック」は、ドゥーツ社で最も売れているシャンペンです。Brutはやや辛口であることを意味しています。
 
エッフェル塔無題.jpg

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コップで味わったフランスのワイン [フランス]

6月下旬、成田とパリとの行き来でエールフランス航空を利用しました。機内でサービスされたワインは4種類でした。シャンペン、ブルゴーニュの白、ローヌの赤、ボルドーの赤です。行きはA380、帰りはB777でしたが、サービスされたワインは同じでした。

グラスはステム(脚)のないコップでした。ちなみに、3年前に利用したアリタリア航空はブルゴーニュ・タイプの大きなワイングラス、昨年利用したルフトハンザ航空は食洗器で洗えるような無骨なグラスでしたが、ステム付きでした。

しかし、さすがにエールフランスです。シャンペンも赤も白も、コップで味わってもおいしかった。シートも水平にして寝たときに、変に背中に凹凸感を感じることのない、快適な形状と機能でした。

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南部ローヌに近いレ・ボー・ド・プロヴァンス [プロヴァンス]

レ・ボー・ド・プロヴァンス(Les Baux de Provence)は1995年に成立したAOC(原産地統制呼称)です。このAOCには7つの村が含まれています。レ・ボー・ド・プロヴァンスはこの中の一つの村の名前です。

アルルとアヴィニョンを結ぶ国道N570は、どのような事情か分かりませんが、2006年にD570Nという県道に格下げになりました。レ・ボー・ド・プロヴァンスのぶどう畑はアルルとアヴィニョンの中間辺りにあり、県道D570Nの東に広がっています。

レ・ボー・ド・プロヴァンスはプロヴァンス地方に属するAOCですが、北にわずか30キロの位置には南ローヌを代表するAOC、シャトーヌフ・デュ・パプがあります。

レ・ボー・ド・プロヴァンスは赤、白、ロゼを造っています。ロゼの生産量は全体の4分の1程度です。主力は赤です。ぶどうの主力品種は南部ローヌと同じで、グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソーです。

ここではオルガニック農法とかバイオダイナミックスと呼ばれるぶどうの有機農法が盛んです。10年以上も前から、有機栽培をAOCのルールに組み込むことをINAO(Institut national de l'origine et de la qualité)に働きかけています。INAOはフランスの原産地呼称制度を管理する組織です。

アルミニウムの鉱石をボーキサイト(Bauxite)と呼びますが、これはボーキサイトが1821年にレ・ボー・ド・プロヴァンス(Les Baux de Provence)で発見されたことに由来しています。ボーキサイトはすでに掘り尽くされ、現在のレ・ボー・ド・プロヴァンスはワインと観光の町になっています。

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ロゼが主力のコトー・デクサン・プロヴァンス [プロヴァンス]

コトー・デクサン・プロヴァンス(Coteaux d'Aix-en-Provence)は1985年に成立したAOC(原産地統制呼称)です。歴史のあるある町、アクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)の名前をAOC名に取り込んでいます。

コトー・デクサン・プロヴァンスのぶどう畑の面積は約4000ヘクタールで、プロヴァンス地方ではコート・ド・プロヴァンス(Cotes de Provence)の2万ヘクタールに次ぐ広さです。主力はロゼですが、赤と白も造っています。

ロゼと赤に使われているぶどうは、グルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、サンソーなどで、プロヴァンス地方では一般的な品種です。

協同組合が大きな役割を担っています。協同組合で造られるワインは、一般に手ごろな価格で、主に地元で消費されています。

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狭い畑で多品種を栽培するAOCパレット [プロヴァンス]

マルセイユの北、約20キロにあるエクサン・プロヴァンス(Aix-en-Provence)は画家セザンヌの出身地です。その中心部から東に少し行ったところにパレット(Palette)という小さな街があります。AOCパレットはこの小さな町の名前を取ったAOCです。

パレットは赤、白、ロゼを造っています。赤とロゼは主にグルナッシュ、ムールヴェードル、シラー、サンソーなどのぶどうを使っています。AOCの規則としては15種類ものぶどうを使うことができることになっています。AOCシャトーヌフ・デュ・パプの18種類には及びませんが、15種類は少ない品種数ではありません。

白はクラレット(Clairette)という品種を55%以上使う決まりですが、AOCのルール上は16種類のぶどうを使うことが許されています。

AOCパレットは1990年代に発展し、ぶどう畑の面積を、それまでの20数ヘクタールから40ヘクタール超に広げました。それでも、小さなAOCに変わりはありません。

パレットを代表するワイン生産者はシャトー・シモーヌ(Chateau Simone)です。パレットのぶどう畑の半分はシャトー・シモーヌが所有しています。

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ムールヴェードルを使うバンドールの赤 [プロヴァンス]

ロゼワインの生産が多いプロヴァンス地方のAOCの中で、赤ワインをメインにするAOCがあります。マルセイユとトゥーロンの中間に位置するバンドール(Bandol)です。

バンドールで生産されるワインの中でロゼの割合は3分の1ほどです。白も生産していますが、ごくわずかです。赤がほぼ7割を占めています。

バンドールの赤ワインはムールヴェードル(Mourvedre)を主体にしているのが特徴です。ムールヴェードルは小粒で果皮が厚く、アルコール度数が高くタンニンも豊富で香りの強いワインになります。バンドールのAOC規則では赤とロゼはムールヴェードルを少なくとも50%以上含んでいなければなりません。補助品種として使われているのは、グルナッシュやサンソー、シラー、カリニャンです。

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多様な品種でロゼを造るヴァロワ [プロヴァンス]

コトー・ヴァロワ(Coteaux Varois)は1993年に成立したAOCです。ロゼが大半を占めますが、赤と白も造っています。

コトー・ヴァロワのロゼと赤に使うぶどうの品種はグルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソー、ティブラン、カリニャン(Carignan)、カベルネ・ソーヴィニヨンなど、多様です。カベルネ・ソーヴィニヨンは1960年代にボルドーから持ち込まれました。

コトー・ヴァロワのワイン生産者たちは、ひょっとしたらピノ・ノワールも持ち込むことを試みたかもしれません。しかし、ピノ・ノワールは冷涼な気候を好む品種で、暖かい地方には向いていません。

カリニャンは収穫量が多いのが特徴とされるぶどうで、酸味や渋みは強いものの、香りが弱いため、最近は栽培面積が急速に減少しています。

さて、使うことが許されているぶどうの品種が多いと、どの品種を選び、どう熟成させるかによって、ワインの性格はかなり違ってきます。

「どう熟成させるか」を表現するフランス語は「エレヴァージュ」(elevage)です。本来は、動物や人間を(愛情を込めて)育成することを意味する言葉です。ワインの場合は、発酵後からボトル詰めされるまでの(愛情を込めた)作業を指しています。

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広大なぶどう畑のコート・ド・プロヴァンス [プロヴァンス]

コート・ド・プロヴァンス(Côtes de Provence)は1977年に成立したAOCです。ぶどう畑の面積は2万ヘクタールで、プロヴァンス地方で最大です。AOC名に付いている「コート」は丘という意味ですが、具体的にどこかの丘を指しているとは思えません。

このAOCで造られるワインの8割はロゼです。そのほとんどがプロヴァンス地方で消費されています。グルナッシュ、シラー、ムールヴェードル、サンソーのほか、プロヴァンス固有の品種であるティブラン(Tibouren)という黒ぶどうも使っています。

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ニース北西部の小さなAOCベレ [プロヴァンス]

プロヴァンス地方のAOCの一つであるベレ(Bellet)のぶどう畑は観光都市として有名なニースの北西部にあります。広さは数十ヘクタールしかありません。年間に造られるワインは8万本~10万本です。

ベレで造られるワインは赤、白、ロゼがそれぞれ3分の1ずつ。そのほぼすべてがニースの近辺で消費されます。大半はコート・ダジュールを訪れる旅行者が消費しているようです。

ベレの赤とロゼに使われる主要なぶどう品種は、フォル・ノワール(Folle Noire)とブラケ(Braquet)です。フォル・ノワールにはフェラ・ネラ(Fuella Nera)という別名があります。イタリアのピエモンテ州ではブラケをブラケット(Brachetto)と呼びます。補助品種としてグルナッシュやサンソーが使われます。

白の主要な品種はロール(Rolle)です。ロールのイタリアでの呼び名はヴェルメンティーノ(Vermentino)です。補助品種としてルーサンヌ(Roussanne)、クレレット(Clairette)、シャルドネ(Chardonnay)などが使われます。

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ロゼが7割超を占めるプロヴァンス地方 [プロヴァンス]

プロヴァンス(Provence)地方には8つのAOCがあります。

①ベレ(Bellet)
②コート・ド・プロヴァンス(Côtes de Provence)
③コトー・ヴァロワ(Coteaux Varois)
④バンドール(Bandol)
⑤カシ(Cassis)
⑥パレット(Palette)
⑦コトー・デクサン・プロヴァンス(Coteaux d'Aix-en-Provence)
⑧レ・ボー・ド・プロヴァンス(Les Baux de Provence)

それぞれ、赤、白、ロゼを造っていますが、プロヴァンス全体ではロゼが生産量の7割以上を占めています。赤は2割、残りが白です。プロヴァンスのロゼはフランスで生産されるロゼの半分を占めています。

8つのAOCはそれぞれ、1936年から1995年の間に成立しました。ぶどうの栽培面積も違います。ベレ、バンドール、カシ、パレットの4つのAOCはぶどうの栽培面積が小さく、これら4つのAOCのワインはプロヴァンス・ワインの中で高く評価される傾向があります。

プロヴァンス地方のロゼと赤に使われているぶどう品種は、グルナッシュ(Grenache)、ムールヴェードル(Mourvèdre)、サンソー(Cinsault)、シラー(Syrah)などです。

プロヴァンス地方の東側はコート・ダジュール(Côte d'Azur)という名で知られる観光地です。私はこの6月にニースを訪問し、現地でロゼを味わう予定です。
 
プロヴァンス2.png

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1988年にAOCに格上げされたリュベロン [ローヌ]

リュベロン(Luberon)は南部ローヌの最南端に位置します。1988年にVDQS(Vin Delimite de Qualite Superieure、原産地名称上質指定ワイン)からAOCに格上げされました。そのときのAOC名はコート・デュ・リュベロン(Cotes du Luberon)でした。2009年にAOC名から「コート・デュ」を取り去り、「リュベロン」に改めました。

リュベロンは赤のほか白とロゼも造っています。赤ワインに使われているぶどう品種は、シラー(Syrah)とグルナッシュ(Grenache)を中心にムールベードル(Mourvedre)やサンソー(Cinsault)、カリニャン(Carignan)などを加えています。

リュベロンのAOCルールは、複数品種をブレンドしなければなりません。単一品種、例えばシラーだけで造ったワインはAOCワインとしては認められず、格下のヴァン・ド・ペイ(Vins de Pays)として扱われます。

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AOC名から「コート・デュ」を取り去ったヴァントゥ [ローヌ]

南部ローヌのAOC、ヴァントゥ(Ventoux)は赤のほか白とロゼも造るAOCです。AOCを取得したのは1973年です。以前はAOCよりも格下のVDQS(Vin Delimite de Qualite Superieure、原産地名称上質指定ワイン)に位置づけられていました。

ヴァントゥは以前はコート・デュ・ヴァントゥ(Cotes du Ventoux)というAOC名でした。AOC名にコート(Cote)やコトー(Coteau)のつくものが少なくありません。

コートやコトーは丘を意味します。丘の東側や南側の斜面は、ぶどうの栽培に好ましい環境を提供します。しかし、ヴァントゥのぶどう畑はモン・ヴァントゥ(Mont Ventoux)という標高1912メートルの山の西側に広がっています。2009年にAOC名から「コート・デュ」を取り去り、シンプルに「ヴァントゥ」に改めました。

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フィロキセラが最初に発見されたリラック [ローヌ]

リラック(Lirac)はロゼで知られるタヴェルの北隣に位置するAOCです。赤のほかに白とロゼも造っています。昔からワインを造っているのですが、独自のポジションを築いているとは言いがたいようです。赤と白はシャトーヌフ・デュ・パプのワインとの比較で評価され、ロゼはタヴェルのロゼと比較されて論じられます。

リラックはヨーロッパで最初にフィロキセラという害虫が発見された場所として有名です。フィロキセラはぶどうの樹の根につく害虫で、1800年代にヨーロッパ中のぶどう畑に壊滅的な被害を与えました。

フィロキセラがリラックで発見されたのは1863年のことでした。リラックのぶどう栽培家がカリフォルニアからぶどうの樹を持ち込んだときに、フィロキセラがついていたのです。アメリカ大陸系のぶどうの樹はフィロキセラに対して耐性を持っていますが、ヨーロッパ系のぶどうの樹は耐性がなく、壊滅的な被害になりました。

現在、ヨーロッパで栽培されているぶどうの樹は、フィロキセラによる被害を避けるために、アメリカ系のぶどうの根に接木されています。

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ルイ14世も愛飲したタヴェル・ロゼ [ローヌ]

南部ローヌのAOCの一つであるタヴェル(Tavel)には、赤ワインや白ワインはありません。造るのはロゼのみです。タヴェルのロゼはその昔、ルイ14世が好んだと伝えられています。

「太陽王」と呼ばれたルイ14世(在位1643年~1715年)は、強大な権力を振るい重商主義の政策を進めましたが、その権威を高める狙いでヴェルサイユ宮殿を建造したことで広く知られています。

18世紀のワインと現在のワインは、同じ地域で造られていても全く別物といえるくらい違うはずです。それでも、ルイ14世が好んだという話があると、タヴェルのロゼが特別なものに思えてしまいます。

タヴェルのロゼに使われているぶどうの品種はグルナッシュ(Grenache)とサンソー(Cinsault)が中心です。シラー(Syrah)とムールヴェードル(Mourvedre)も使うことができます。

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1990年にAOCを取得したヴァケラス [ローヌ]

南部ローヌを代表するAOC(原産地統制呼称)はシャトーヌフ・デュ・パブ(Châteauneuf-du-Pape)です。1971年にAOCを取得したジゴンダス(Gigondas)はシャトーヌフ・デュ・パブとよく似たワイン造りに関するルールを採用しています。

ヴァケラス(Vacqueyras)はジゴンダスと同じように長い間、広域AOCであるコート・デュ・ローヌ(Côtes du Rhône AOC)に属していました。ヴァケラスという独自のAOCを取得したのは1990年です。ジゴンダスと同じように、ワイン造りのルールはシャトーヌフ・デュ・パブのルールに似ています。赤ワインはグルナッシュ(Grenache)、シラー(Syrah)、ムールヴェードル(Mourvèdre)を主体にした赤ワインを造っています。

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1971年にAOCを取得したジゴンダス [ローヌ]

南部ローヌの村、ジゴンダス(Gigondas)は赤とロゼのAOC(原産地統制呼称)です。ロゼの生産量は数パーセントで、メインは赤です。ジゴンダスにはダンテル・ド・モンミライユ(Dentelles de Montmirail)という標高600メートルほどの山があり、ぶどう畑はこの山の裾野に広がっています。

ここで造るワインは、グルナッシュ(Grenache)を80%以上、シラー(Syrah)とムールヴェードル(Mourvedre)をどちらか、あるいは合わせて15%含むことがルールになっています。

ジゴンダスのフルボディ赤ワインはシャトーヌフ・デュ・パプのワインに匹敵する品質を持つと言われます。しかし、知名度の点でジゴンダスはシャトーヌフ・デュ・パプに劣ることは否めません。「教皇の新城館」を意味する名前だけでも、シャトーヌフ・デュ・パプには強い印象があります。

ジゴンダスは良いワインを造るものの、長い間、広域AOCであるコート・デュ・ローヌ(Côtes du Rhône AOC)に属していました。1966年に同じ広域AOCでも少し格上のコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ(Côtes du Rhône-Villages AOC)に引き上げられ、ジゴンダスという独立したAOCを取得したのは1971年です。

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ミュスカで造る天然甘口ワイン [ローヌ]

ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズ(Muscat de Beaumes de Venise)はVDN(vin doux naturel)を造っているAOCです。

VDNは発酵途中のワインにブランデーを加えて造る酒精強化ワインです。日本では「天然甘口ワイン」と訳されたりしています。

ミュスカ・ド・ボーム・ド・ヴニーズはミュスカというぶどうを使っています。ミュスカはマスカットのフランス語読みです。イタリアではモスカートという読みになります。

ミュスカ(マスカット)にはいくつかの亜種があります。日本で見るマスカットはマスカット・オブ・アレキサンドリア(Muscat of Alexandria)という大粒の白ぶどうです。VDNに使われているミュスカはミュスカ・ブラン・ア・プティ・グラン(Muscat Blanc a Petits Grains)という小粒の白ぶどうです。

ボーム・ド・ヴニーズ村はVDNのほかに赤、白、ロゼも造っています。赤ワインは以前はコート・デュ・ローヌの約90の村を含むAOC、コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ(Côtes du Rhône Villages)を名乗っていましたが、2005年に独立したAOC、ボーム・ド・ヴニーズを取得しました。

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グルナッシュでVDNを造るラストー [ローヌ]

南部ローヌのラストー(Rasteau)は2010年に赤ワインでAOCを取得しましたが、ヴァン・ドゥ・ナチュレル(Vin Doux Naturel、VDN)では1944年からAOCを名乗っています。

VDNは酒精強化ワインの一種です。酒精とはアルコールです。ワインはぶどう果汁が含む糖分を発酵によってアルコールと炭酸ガスに変えたものです。VDNは発酵途中で多くの糖分が残っている状態のときにアルコール(ブランデー)を加え、そこで発酵を停止させたワインです。発酵によってできたアルコールと外部から加えたアルコールとぶどう果汁が持っている糖分を含むワインです。

ヴァン・ドゥ・ナチュレルのヴァン(Vin)はワイン、ドゥ(Doux)は「甘み」、チュレル(Naturel)は「自然の」という意味です。ヴァン・ドゥ・ナチュレルはぶどうが持つ甘みを残したワインという意味です。

ラストーで使われている主なぶどう品種はグルナッシュ・ノワール(Grenache Noir)、グルナッシュ・グリ(Grenache Gris)、グルナッシュ・ブラン(Grenache Blanc)です。

VDNはラストー特有のワインではありません。ラングドック・ルーションにはたくさんのVDN生産地があります。南部ローヌのAOCではラストーよりもミュスカ・ボーム・ド・ヴニーズ(Muscat de Beaumes de Venise)の方がVDNの生産地としてはポピュラーかもしれません。

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