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ぶどう品種が入り乱れるシュベルニー [ロワール]

ロワール地方トゥレーヌ地区のワインで主力になっているぶどう品種は、白ぶどうがシュナン・ブラン、黒ぶどうはカベルネ・フランですが、ほかにも種々の品種が栽培されています。

ロワール・エ・シェール県の県庁所在地になっている古都ブロワ(Blois)の南約15kmに位置するシュヴェルニー(Cheverny)は1993年にVDQS(Vin Delimite de Qualite Superieure、原産地名称上質指定ワイン)からAOCに格上げされたワイン生産地です。VDQSは単位面積当たりのぶどうの収穫量やアルコール度数などがAOC(Appellation d'origine controlee、原産地統制呼称)よりも緩やかな規格でしたが、2011年に廃止されています。

シュヴェルニーは白ワインが中心のAOCですが、赤とロゼも造っています。白ワインはソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)をメインに、シャルドネ(Chardonnay)やシュナン・ブラン(Chenin Blanc)やオルボワ(Orbois)がブレンドされます。赤ワインはガメイ(Gamay)とピノ・ノワール(Pinot Noir)がメインで、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)やマルベック(Malbec)がブレンドされます。ロゼではピノー・ドーニス(Pineau d'Aunis)がブレンドされます。マルベックはロワール地方ではコット(Cot)と呼ばれています。

AOCシュヴェルニーには24の村が含まれています。これらの村の約半数の村で構成するクール・シュベルニー(Cour-Cheverny)という白ワインのAOCがあります。このAOCが使っているぶどうはロマランタン(Romorantin)という品種です。他の品種はブレンドしません。ロマランタンという品種はシャルドネに似た品種で、数百年前にはロワール地方で広く栽培されていましたが、現在ではクール・シュベルニー以外では栽培されていません。希少なワインには違いありませんが、高価ではありません。

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シュナン・ブランの多芸ぶりを活用するヴーヴレ [ロワール]

ヴーヴレ村(Vouvray)ほか7つの村を含むAOCヴーヴレのぶどう畑は、アンドル・エ・ロワール県(Indre et Loire)の県庁所在地、トゥール(Tours)の東に広がっています。

ヴーヴレは白ぶどうシュナン・ブラン(Chenin Blanc)を使います。辛口、甘口、貴腐、ムスー(Mousseux)、ペティヤン(Petillant)などを造ります。気候が冷涼な年には辛口やムスー造りが盛んになる一方、温暖な年には甘口や貴腐ワイン造りが活発になります。

ヴーヴレはロワール川に沿っており、さらにロワール川の支流が流れています。ボルドー地方のソーテルヌ地区もそうですが、川が合流する場所は霧が発生しやすく貴腐カビの成長を促します。ヴーヴレでは甘口ワインや貴腐ワインをモワルー(Moelleux)またはリカルー(Liquoreux)と呼びます。リカルーはモワルーよりも糖度の高いワインを指します。

ムスーやペティアンはスパークリング・ワインです。ムスーはシャンパン並みの高い内圧を持つスパークリング・ワイン、ペティアンは内圧の低い弱発泡性のワインです。

ロワール地方にはたくさんの城が築かれましたが、城の構築に使った石材を切り出した場所が洞窟として残りました。洞窟はスパークリング・ワインの貯蔵に利用されています。ちなみにシャンパーニュ地方も石材を切り出した後の洞窟をシャンパンの生産に利用しています。

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カベルネ・フランが主役のシノンとブルグイユ [ロワール]

ロワール地方のトゥレーヌ地区(Touraine)は赤ワインの印象が強い地区です。AOCシノン(Chinon)とAOCブルグイユ(Bourgueil)およびAOCサン・ニコラ・ド・ブルグイユ(Saint Nicolas de Bourgueil)がロワール川を挟んで対向し、赤ワインで競っています。トゥレーヌ地区の赤ワインで主役を演じているぶどう品種はカベルネ・フラン(Cabernet Franc)です。

ところで、白ぶどう品種の一つにソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)とがあります(http://wine001.blog.so-net.ne.jp/2011-09-02-1)。

2つのぶどう品種を並べて書いてみます。
 ・カベルネ・フラン(Cabernet Franc)
 ・ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)

2つのぶどう品種の名前から「フラン」と「ブラン」を切り捨てて、つなぐと
 ・カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)
になります。

DNAタイピングという手法によって、カベルネ・ソーヴィニヨンはカベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランの交配種であることが、1997年に確認されています。

ボルドーのワインは単一のぶどう品種で造られることはなく、複数の品種のブレンドによる奥行きのある味わいを特徴にしています。ぶどう品種にも役割の軽重はあり、ボルドーではカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロー(Merlot)が主役で、カベルネ・フランは脇役です。しかし、ロワール地方トゥレーヌ地区ではカベルネ・フランが主役を演じています。カベルネ・フランにはたくさんの別名がありますが、広く知られている別名はブルトン(Breton)です。

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シノンはAOCでシャトー・デ・シノンは城 [ロワール]

フランスイギリスが戦った百年戦争で、ターニング・ポイントになったのは、神の啓示を受けたと名乗り出たジャンヌ・ダルクにフランス国王のシャルル7世が謁見を許したことです。謁見を許された場所は、ロワール地方の町、シノンにあるシャトー・デ・シノン(Château de Chinon)です。

シャトー・デ・シノンは城です(ワイナリーではありません)。シャトー・デ・シノンはヴィエンヌ川(The Vienne)のほとりに現在も残っています。そこから約10km下ると、ヴィエンヌ川はローヌ川と合流します。

シノンはロワール地方トゥレーヌ地区が誇るAOC(原産地呼称)の一つです。赤、ロゼ、白を造っています。赤とロゼのぶどう品種はカベルネ・フラン、白はシュナン・ブランです。特にカベルネ・フランによる赤ワインは高い評価を受けています。

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辛口から貴腐や発泡まで用途の広いシュナン・ブラン [ロワール]

ロワール地方のアンジュー・ソミュール地区(Anjou and Saumur)とトゥレーヌ地区(Touraine)における白ワイン用の主要ぶどう品種はシュナン・ブラン(Chenin Blanc)です。

シュナン・ブランにはピノ・ド・ワ・ロワール(Pineau de la Loire)という別名があります。ピノはぶどうを意味するので、ピノ・ド・ワ・ロワールを直訳すると「ロワールのぶどう」です。

アンジュー・ソミュール地区のサヴニエール(Savennières)はシュナン・ブランを使った辛口の白ワインのAOCとして知られています。

シュナン・ブランはとても用途の広いぶどうです。コトー・デュ・レイヨン(Coteaux du Layon)、ボンヌゾー(Bonnezeaux)、カール・ド・ショーム(Quarts de Chaume)などのAOCではシュナン・ブランによる貴腐ワインが造られています。

アンジュー・ソミュール地区にはシュナン・ブランを主体とするスパークリング・ワインのAOCも存在します。アンジュー・ムスー(Anjou Moussseux)、クレマン・ド・ロワール(Cremant de Loire)、ソミュール・ムスー(Saumur Mousseux)です。

シュナン・ブランは南アフリカではスティーン(Steen)とも呼ばれ、最も多く栽培されている品種です。南アフリカではシュナン・ブランによる安価なワインが造られています。

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グロローが主役のロゼ・ダンジュー [ロワール]

ロワール地方にはたくさんの古城があります。その多くはイギリスフランスが戦い、ジャンヌ・ダルクが活躍した百年戦争が終わった後に建築されました。平和な時代を反映した、優美な城です。

アンジュー・ソミュール地区の中心になる都市、アンジューにある城はこれらのエレガントな城とは違い、9世紀にアンジュー伯が要塞として築いた城です。

アンジュー・ソミュール地区では多様なワインが造られていますが、その中で、少し前まで日本で高い人気があったのは、ロゼ・ダンジュー(Rose d'Anjou)というAOC(原産地呼称)で造られるロゼです。やや甘さを感じさせるロゼです。

アンジュー・ソミュール地区で主力となる黒ぶどうはカベルネ・フランですが、ロゼ・ダンジューで主役を演じているのはグロロー(Grolleau)というぶどう品種です。グロローはいわばアンジュー・ソミュール地区の土着品種です。軽くて色も薄いので、専らロゼとスパークリングに使われています。


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ミュスカデはムロンで造る白ワイン [ロワール]

ナント地区(Pays Nantais)には「ミュスカデ」の付く4つのAOC(原産地呼称)が存在します。

ミュスカデ
   (Muscadet)
ミュスカデ・セーヴェル・エ・メーヌ
   (Muscadet Sevre-et-Maine)
ミュスカデ・コトー・ド・ラ・ロワール
   (Muscadet des Coteaux de la Loiire)
ミュスカデ・コトー・ド・グランリュー
   (Muscadet Cotes de Grand-Lieu)

4つのうち3つのAOCは1936年から1937年の間に誕生しました。ミュスカデ・コトー・ド・グランリューはAOCミュスカデから分離する形で1996年に成立しました。生産量が多いのはミュスカデ・セーヴェル・エ・メーヌです。4つのAOCの合計生産量の約8割を占めています。

『The Oxford Companion to Wine』(Jancis Robinson編)によるとミュスカデはムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)というぶどう品種を使った白ワインの名前とされています。しかし、日本では一般に、ミュスカデはムロン・ド・ブルゴーニュ(Melon de Bourgogne)の別名で、ぶどう品種の名前とされています。

ムロン・ド・ブルゴーニュは昔は主にブルゴーニュで栽培されていた品種です。単にムロンと呼ばれることもあります。ナント地区では18世紀に深刻な冷害に襲われた時に、それまで栽培されていた黒ぶどう品種に代わって主力品種になったという説が有力です。

ナント地区のワインにはラベルに「シュル・リー」(Sur lie)と記載されていることがあります。「澱の上」という意味のフランス語です。これが記載されているのは、発酵が終わった後に澱引きをせずに、死んだ酵母(澱)をそのまま翌年の春まで残して熟成させたワインです。ワインが「澱の上」にある状態で熟成します。これにより、酵母のアミノ酸による風味のついた微発泡性のワインになります。

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4つの地区が多様なワインを造るロワール川流域 [ロワール]

ロワール川(The Loire)はフランスの中央部を流れ、大西洋に注ぎ込む川です。全長は1000kmに及びます。ロワール川はフランスの中央部にあるセヴェンヌ山脈に源を発し、北に向かって約500kmほど流れた後、オレルアンで流れの方向を西へと変えます。ロワール川が東から西に流れる約500kmの流域は、一般に「ロワール」と称されるワイン生産地です。
 
一口にロワールと言っても、長さが500kmもあるので、大西洋に近い地区と内陸部とでは気候も栽培するぶどうの品種も異なり、造られるワインも赤、白、ロゼと多様になります。

ロワール川流域のワイン生産地は4つの地区に分けられます。それぞれの地区の主力になるぶどう品種は次の通りです。

 ナント地区(Pays Nantais)
    ミュスカデ(Muscadet、白)

 アンジュー・ソミュール地区(Anjou and Saumur)
    シュナン・ブラン(Chenin Blanc、白)
    カベルネ・フラン(Cabernet Franc、黒)

 トゥレーヌ地区(Touraine)
    シュナン・ブラン(白)
    カベルネ・フラン(黒)

 中央フランス地区(Centre Nivernaiis)
    ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc、白)
    ピノ・ノワール(Pinot Noir、黒)
 
ロワール4地区.jpg 

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ムーラン・ナ・ヴァンはボジョレーの熟成型ワイン [ブルゴーニュ]

ヌーヴォーで有名なボジョレー地区ですが、ヌーヴォーとは異なるガメイによる熟成型ワインを造る10のAOC(原産地呼称)があります。これらのAOCを総称してクリュ・デュ・ボージョレ(Cru du Beaujolais)またはボージョレ・クリュ(Beaujolais Crus)と呼びます。

クリュ・デュ・ボージョレと総称される10のAOCは、一口に熟成型と言ってもそれぞれに個性があります。例えば、AOCフルーリー(Fleurie)はアメリカ市場で人気を得ているフルーティな赤ワインです。

クリュ・デュ・ボージョレの中でも熟成期間が特に長く、コクのあるワインを造っているとされるのは、ムーラン・ナ・ヴァン(Moulin A Vent)、シェナ(Chenas)、モルゴン(Morgon)、ジュリエナ(Julienas)の4つのAOCです。

AOCの名前は地方や村や畑の名前を採用するのが普通ですが、ムーラン・ナ・ヴァンは風車という意味です。AOCムーラン・ナ・ヴァンに対応する生産地はシェナ村とロマンシュ・トラン村(Romaneche-Thorins)にある約670ヘクタールのガメイという品種のぶどう畑です。シェナ村はシェナとムーラン・ナ・ヴァンの2つのAOCの生産地になっています。

ロマンシュ・トラン村には風車があります。ムーラン・ナ・ヴァンというAOC名はこの風車にちなんで付けられました。


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ボージョレのワインは4階層 [ブルゴーニュ]

  ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い

明治時代の小説家が詠んだ川柳です。外国の固有名詞をカタカナで書くと、いろんな表記が出てきます。

ブルゴーニュ地方の最南端のBeaujolaisにも、ボージョレ、ボジョレー、ボージョレー、ボジョレなど、いろんな表記がありますが、どれが正しいとか間違いとかは言えません。ここではボージョレと書くことにします。

ボージョレ地区ではシャルドネによる白ワインもごくわずか造られていますが、ほとんどはガメイというぶどう品種を使った赤ワインです。

ボージョレのワインは4つの階層に分けることができます。等級が上とされる順で並べると次のようになります。
 クリュ・デュ・ボージョレ(Cru du Beaujolais)
 ボージョレ・ヴィラージュ(Beaujolais Villages)
 ボージョレ・シュペリュール(Beaujolais Superieur)
 ボージョレ(Beaujolais)

クリュ・デュ・ボージョレ以外の3つはAOC(原産地呼称)です。ボジョレー・ヌーヴォーを造ることができるのはボージョレとボージョレ・ヴィラージュです。ボージョレ・シュペリュールは少しだけアルコール度数が高いワインです。クリュ・デュ・ボージョレは以下の10のAOCの総称です。

 ムーラン・ナ・ヴァン(Moulin A Vent)
 モルゴン(Morgon)
 フルーリー(Fleurie)
 サンタムール(Sainte Amour)
 ジュリエナ(Julienas)
 シェナ(Chenas)
 シルーブル(Chiroubles)
 レニエ(Regnie)
 ブルイイ(Brouilly)
 コート・ド・ブルイイ(Cote de Brouilly)

クリュ・デュ・ボージョレの各AOCは、軽くてフルーティというボージョレのイメージを払拭するようなワインを造っています。ムーラン・ナ・ヴァンは風車という意味です。残りの9つのAOCの名前は村の名前や山の名前に由来しています。

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